2009年10月23日

パッパーノ&聖チェチーリアのヴェルディ/レクィエム


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レクィエム パッパーノ&聖チェチーリア国立音楽院管、ハルテロス、ヴィラゾン、他(2CD)(デジパック限定盤)
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■パッパーノはヴェルディのレクィエムを実演ではあちこちで取り上げていたようですが、このたび音楽監督を務めるサンタ・チェチーリアのオーケストラ、合唱団を率いてのライヴ録音が登場しました。ライヴといっても何日かの演奏会のいいとこ取り(ゲネプロも含めて?)の編集ものです。拍手や会場ノイズはありません。
■全体の印象としては少しこじんまりとした感じで、これまで出ている同曲の「名盤」といわれるものと比較すると何かあと一息足りないというか、一皮剥けていないというか、格が違うというか。。。
■でも、どこがどうというのはありません。強いて言うならオケの力量が世界トップクラスに比べて劣るかなというくらいでしょうか。といってもこのオケ、イタリアのオケということもあってかなり有機的に歌っていて、雰囲気はいいです。合唱もスカラ座に似た力強さがあります。独唱もやっぱり往年のトップスターよりもスケール感はありませんが、粒がそろっていて、いいアンサンブルを聴かせてくれます。男声陣がよく、とくにヴィラゾンのテノールが光っています。パーぺのバスは耳を凝らして聴くと、細かいところの詰めがやや曖昧な気がします。
■パッパーノの指揮は、軽快できびきびしたもので、この長大な曲を聴きやすくしています。弱音部でテンポを下げ、強奏部でテンポを上げるのはイタリア人指揮者の特性でしょうか?でもムーティほど激しくはありません。大見得を切ることなく、適度に抑制のきいた表現でまとめています(これが上記の全体の印象の原因か?)。全体にオペラティックな雰囲気を作り出しています。
■私が好きなのはアバド&スカラ座盤iconカラヤン&ウィーン・フィル盤iconアーノンクール&ウィーン・フィル盤iconですが、アバド盤では独唱アルトの声質が私好みでないし、カラヤン盤ではトランペットが非力で、「ディエス・イレ」で息切れを起こしています。そういうことを考えると、当盤は全体にそつなくまとまっていると思います。アーノンクール盤は完璧です。ただ演奏の方向性がまったく違います。
■というわけで、じつは今後残りうる名盤になるのかもしれません。

※今回からリンク先を@TOWER.JPではなくHMVにしています。
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2009年08月17日

夏休みの音楽鑑賞の宿題に標題音楽はいかが?

■今年に入ってベートーヴェンの「ミサ・ソレムニス」を歌うことになってからというもの、音楽といえば「ミサ・ソレムニス」で、他の曲はあまり聴いていません。とくにこの2ヶ月間は「ミサ・ソレムニス」しか聴いていないかもしれません。本番が終わってからは、新しく出たラトル&ベルリン・フィルのブラームスの交響曲全集を聴きまくりました。先週末からは他のものも聴こうと、あれこれ聴くようになりました。
■そして、今聴いて感動しているのがR.シュトラウスの「アルプス交響曲」。ルイージ指揮のドレスデン国立管弦楽団の演奏です。温かみのある音で深々とした呼吸の感じられる演奏です。心が満たされます。
■ところで、毎年、夏休みになると、「天体観測」、「クラシック音楽鑑賞」関係のキーワード検索での私のWEBサイトへのアクセスが増える傾向にあります。夏休みの宿題がらみでしょう。残念ながら、それにお応え出来る内容は掲載しておりません。
■夏休みも残すところ約2週間。うちの子もいよいよ「この調子で間に合うかな?」と心配になってきました。私のWEBサイトも今日になってアクセスが多くなってきました。どこも追い込みに入ってきたようです。
■「アルプス交響曲」を聴きながらふと思ったのですが、音楽鑑賞の宿題ではこのような「標題音楽」が、比較的感想文を書きやすいのではないでしょうか?そこで、「標題音楽」に関する記事を書こうかとも思いましたが、安直に、フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」へのリンクを張っておきます。
↓↓↓↓↓
「標題音楽」

■いろいろな曲が紹介されていますね。この中で私のお勧めは次のとおり。順番は作曲年代順。各曲名には私のお勧めするCDへのリンクを張っています。
@ヴィヴァルディ「四季」

Aベートーヴェン「田園」(交響曲第6番)

Bベルリオーズ「幻想交響曲」

Cサン=サーンス「死の舞踏」
Dデュカス「魔法使いの弟子」
ER.シュトラウス「アルプス交響曲」

ほかに紹介されている有名なものとして、ムソルグスキーの「展覧会の絵」がありますが、それぞれどんな絵かを知ることが出来ないので、今回の趣旨には不適と思います。また、R.シュトラウスの作品は短く親しみやすそうなのもありますが、これも原作を知らないと理解しにくいと思います。「アルプス交響曲」は直感的に情景を思い浮かべることが出来ます。
■CDを選択する場合、Aは、同じ作曲家の交響曲第5番「運命」とのカップリングのものがいいでしょう。C、Dは短い曲なので、他に何かのメインの曲にくっついているものが多いと思います。上記C、Dのリンク先のCDはいずれもメインがサン=サーンスの「オルガン交響曲」となっていますが、ちなみに、この曲のお勧めCDはDのリンク先です。
■また、上記の一部の曲も含んだ標題音楽等に絵をつけたアニメ映画の傑作「ファンタジア」というのもあります。

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2009年08月10日

ラトル&ベルリン・フィルのブラームス/交響曲全集




ブラームス: 交響曲全集 / サイモン・ラトル, ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 [HQCD+DVD]

■ラトルはブラームスを比較的得意のレパートリーとしているようで、これまでには「ドイツ・レクィエム」、ピアノ協奏曲第1番(ピアノ:ツィメルマン)を録音しており、いずれもすばらしい演奏で、私のお気に入りのCDとなっています。そして、このたび、ようやく交響曲全集の録音が出てきました。
■ベルリン・フィルとのブラームスの交響曲ということで、偉大な先人たちとの比較は避けられないところですが、ここに聴かれる演奏は何の気負いも力みもなく、楽団員と共同でブラームスの作品に真摯に向かい合っているといった印象を受けます。
■アクセントを強調したり、ある部分では強いレガートで弾いて見せたり。これまでの録音で聴かれたようなラトル特有のメリハリのある演奏が聴かれます。また、所々で急に音を弱めて聴き手をはっとさせる部分がありますが、実演では効果的でしょうが、繰返し聴かれる録音ではいかがのものでしょう。といっても、演奏全体の評価を左右するほどのことではありませんが。
■カラヤンの「質実剛健な演奏」、アバドの「透明感があり歌心にみちた演奏」に対して、ラトルの演奏は「しなやかな演奏」と特徴付けられます。もちろん、どれがいいとかいったレベルははるかに超越しており、聴く人の好み、そのときの気分で聴き分けたらいいでしょう。
■ただ、録音(音質)については最新録音である本盤が音の情報量、解像度等、何をとっても圧倒的にすばらしいです。ちょっとどぎつめの音に聴こえるかもしれませんが、これはベルリン・フィル特有の音です。この辺は昔も今もあまり変わってないような気がします。そして、上にいろいろと書きましたが、結局はいずれも「ベルリン・フィルのブラームスを聴いた」という印象が強く残ります。
■なお、このCDには交響曲のみが収録されており、全集でよくある序曲や変奏曲とのカップリングはされていません。聴き手としてはいろいろ収録されているほうがありがたいのですが、交響曲にだけ集中しているという姿勢が伝わってくると好意的に受け止めます。
■また、日本盤のみ、4つの交響曲の実演のDVDが付いています。音は強奏でダイナミックレンジの頭打ちが感じられますが、音はCDで堪能できますので、ここではお互い信頼しあっている様子が伺える指揮者とオーケストラの好ましい情景や、見栄えのするオーケストラの演奏ぶりが楽しめます。
posted by yahoon at 21:10| Comment(0) | TrackBack(4) | 新譜の感想

2009年05月28日

ケーゲルのベートーヴェン/ミサ・ソレムニス




Beethoven: Missa Solemnis / Herbert Kegel, Rundfunk Sinfonieorchester Leipzig

■久しぶりの投稿となります。以前、旧東ドイツの合唱団が好きだと書き込みましたが、このたび、ライプツィヒ放送合唱団のCDが出ました。奇才といわれるケーゲルの指揮です。1987年のライヴ録音です。
■全体にゆったりと聴ける演奏で、さすがに合唱がきれいです。面白いのは、1曲目(キリエ)、2曲目(グローリア)でここはというときのアクセントに小太鼓を用いていることです。ミサ曲に小太鼓とはかなり異質ですね。(当然、元の楽譜には書かれていません。)
■また、舞台上の配置(というか録音の左右のバランス)が逆転しており、最後のアニュス・デイで本来の配置に戻ります。聴き流すには何の支障もありませんが、気になるといえば気になります。
■部分的にはアンサンブルの乱れや録音バランスの不安定化など、ライヴ演奏、放送用録音であることによるキズがありますが、総じて、好感の持てる美しい演奏といえるでしょう。この曲の代表的な演奏、圧倒的な名演とまではいえません(小太鼓使ってるし)。ちなみに、演奏終了後の拍手入り。演奏中の客席ノイズもあります。

■たしか1980年前後にライプツィヒ放送響と合唱団が来日したときに第九とミサ・ソレを演奏したように記憶しております。このときの演奏なかなかよかったと思いますので、録音が残っていればぜひCD化していただきたいと希望します。NHKさん、よろしく。
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2009年02月25日

アーノンクールとアルノルト・シェーンベルク合唱団

■昨日は久しぶりに梅田に出たのでCDショップに立ち寄りました。お目当てはアーノンクールの「四季」(ハイドン作曲)。試聴が出来たので、早速聴くことに。いつもながらの純度の高い演奏と感じましたが、今ひとつ心に響くものがありませんでした。もう少しキビキビした演奏を期待していました。結局、購入せず。



ハイドン:オラトリオ「四季」(全曲)/ニコラウス・アーノンクール、ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス

■期待の新譜が今ひとつだったので、同時期に出たカラヤンによる「四季」(国内盤全曲初CD化)のほうを購入しようと思いましたが売り切れ。こちらのほうが人気なのか?(たぶん、仕入れの数が違うのでしょう。)おかげで(?)この日の出費はジャンボ宝くじだけにとどまりました。



ハイドン:オラトリオ「四季」/ヘルベルト・フォン・カラヤン、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
■アーノンクールに話を戻すと、彼は以前からアルノルト・シェーンベルク合唱団をよく起用しています。この合唱団は非常にハイレベルなアンサンブルを聴かせてくれます。両者共演のお気に入りCDを紹介しておきます。いずれも一般的とは言えません(というか、たいそう個性的です)が非常に完成度の高い演奏です。とくに合唱がすばらしい。それぞれの曲を聴くというよりも合唱を聴きたいというときに聴きます。録音もよく、合唱特有の「空気感」も伝わってきます。ヴェルディのほうは曲によって合唱団の配置を変えるというこだわりようです(ライヴなのですが舞台ではどういう動きをしたのでしょう?)。



モーツァルト:レクイエム/ニコラウス・アーノンクール、ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス




ヴェルディ:レクイエム/アーノンクール&ウィーン・フィル [SACD Hybrid]


こんなのも。三重協奏曲(これもすごい名演!!)がメインですが、合唱幻想曲もそれに劣らずすばらしい。
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Beethoven: Choral Fantasy; Triple Concerto
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2009年01月26日

ルイージのベートーヴェン/ミサ・ソレムニス(DVD)


■最近、合唱団に復帰して「ミサ・ソレムニス」に取り組んでいます。この曲は好きな曲で一度歌いたかったのです。CDではいろいろ聴いてきました。DVDではカラヤンが1979年の復活祭で演奏したのを観て大変気に入りました。でも、合唱重視で聴こうとすると、やっぱり、旧東ドイツのライプツィヒかドレスデンの合唱団が聴きたくなります。西のバイエルンもいいのですが(C.デイヴィスのCD、クーベリックのDVDがあります)。
■CDでは目ぼしいのがないので、当DVDを購入。第二次世界大戦時の空襲で崩壊した教会を再建したときの記念演奏会のライヴです。演奏会場となった教会内部は大変美しく明るいので、全体に暗い前記カラヤンのDVDと対照的です。
■演奏はやっぱり合唱がいい。曲の最後に合唱をハミングで少しだけ伸ばす箇所があり、現地で聴いたら最高だろうなと思います(ちなみに、このやり方、以前、コバケンこと小林研一郎氏の指揮で「モツレク」や「ヴェルレク」を歌ったときによくやっていました)。しかし、演奏は全体にふわっと終わらせることが多く、ちょっと間延びする印象も受けます。演奏全体ではまずまずといったところ。とはいえ、このDVDは上手い合唱と美しい映像が魅力であります。
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2009年01月21日

ドゥダメルのチャイコフスキー/交響曲第5番




チャイコフスキー:交響曲第5番/グスターボ・ドゥダメル、シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラ


■ドゥダメルとベネズエラ・シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ。ベートーヴェンが出たときは、イマイチな感じでしたが、マーラーの5番ではまずまずと思い、今回のチャイコフスキーでは感心させられてしまいました。
■ゆったりとして情感豊かな演奏です。このアプローチ、曲にマッチしていると思います。ロシアでもヨーロッパでもない南米勢の演奏ですが、ブランドを気にしなければ第一に推薦できる演奏です。すばらしい。欲を言うと弦(とくに低弦)の分厚さが欲しいところです。
■ライヴ録音ですが、CD用に編集されているようで、キズが少なく終演後の拍手もありません。会場ノイズが少しあります。録音は最良とは言えず、音の分離が少し悪いように感じます。通常の鑑賞には何の問題もありません。
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2009年01月07日

ムターのメンデルスゾーン、レーピンのブラームス

■昨年末にヴァイオリン協奏曲の注目盤が2つリリースされました。
■ムターのメンデルスゾーンはカラヤンとの名盤がありますが、表現は深みを増しており、ムター ファンにとっては必聴の名演といえましょう。ただ、マズア指揮のライプツィヒ・ゲヴァントハウス管の表現が穏当に過ぎ、大変物足りなく感じます。全体的な仕上がりではやはりカラヤンとのほうがいいように思います。また、協奏曲の後に収録されている室内楽は演奏は別として、曲による音場の造りに一貫性がなく、新譜にしては寄せ集め的な印象を受けます。



Mendelssohn: Violin Concerto Op.64, Piano Trio Op.49, Violin Sonata F major / Anne-Sophie Mutter, Kurt Masur, LGO, etc

■レーピンのブラームスはスケール感はあまり感じられませんが堂々としていて充実した演奏だと思います。カップリングの二重協奏曲では私の好きなモルク(チェロ)との共演です。ここでのモルクも期待していたよりこじんまりとした演奏で少し物足りなさが残ります。こちらのCDもライプツィヒ・ゲヴァントハウス管です。指揮はシャイー。ここではオケの音が短く切られ気味でややせかせかした印象です。音の出し方も繊細さに欠けるきらいがあるように感じます。録音もややケバケバした感じです。



ブラームス:ヴァイオリン協奏曲&二重協奏曲/ワディム・レーピン、リッカルド・シャイー、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

■上記のようにいずれも私の第一印象はあまりいいものではありまあせんでしたが、それはソリストよりもオケ(指揮?)によるものです。協奏曲ではやはり、ソリストとオケが互角に渡り合えるようなものではないと、片方が優れていても全体の印象がいまひとつになってしまいます。
■いずれも水準以上の演奏には違いないことを付け加えておきます。先日の書き込みにも通じますが、多くの名盤が存在するなかで新しい録音を出すことの難しさを感じます。
posted by yahoon at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 新譜の感想

2008年12月24日

2008年のCD

■取り上げるのが遅くなりましたが、今年のレコードアカデミー賞です。

■イマイチ、パッとしないですね。目を引く新録音の少ない年でした。演奏家の数が減少しているわけでもないと思うのですが、いまどきの演奏家は録音に関心がないのか、慎重なのか。あるいはレコード会社の制作費がないのか。昔に比べて演奏技術、録音技術ともに向上しているはずなのですが。。。レコード会社は往年の名録音の再販を繰り返すことで凌いでいる現状がうかがえます。
■私が聴いた新録音の数もわずかしかありません。その中でもっとも印象に残ったのはキーシン(ピアノ)のベートーヴェン協奏曲全集。決して往年の名演を凌ぐほどの名演とは言えませんが、もともとそういった演奏を目指しているようにも感じられず、ただ自分の表現したいことを表現したといった内容です。叙情的な面を重視した演奏で、「優男(やさおとこ)的」な印象を受けますが、聴き込んでいくとしっかりした太い芯があることに気づきます。テンポの変化が大きいのも特徴です。ちょっと個性的なので合わない聴き手もいるかもしれません。(決して奇異な表現ではありません。念のため。)C.デイヴィス&ロンドン響による熟達の伴奏も聴きものです。C.デイヴィスはキーシンの意を汲んで、「それならば」と、逆にその意思を引っ張っているようにも感じます。「巨匠」というよりもまさに「名匠」といった感じです。
posted by yahoon at 12:14| Comment(0) | TrackBack(2) | その他

2008年11月23日

お勧めの第九CD

■私は合唱団をやめてから久しく、「年末=第九」の感が乏しくなっております。コンサートにも行かないし。巷ではどうなのでしょう?一時期よりも騒がなくなっているようですけど。。。
■でも、急に思い立ち、私お気に入り(=お勧め)の第九のCDを紹介します。
■まずは、スクロヴァチェフスキ。今のところ、最も気に入っています。最近の流行でノン・ヴィヴラート奏法を意識しているようですが、表現は20世紀的な要素も多く含まれています。斬新さと伝統がいいバランスで融合しています。声楽の出来も特筆モノです。とくにバリトン独唱は一聴の価値があります。



ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」/スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ、ザールブリュッケン放送交響楽団


■次は定番。バーンスタイン。細部の出来はほどほどですが、全体としての雰囲気が私の中では一番「第九らしい」。(←すごく抽象的)説明しようとすると粗が出てきて「で、何でこれがいいの?」となりそうです。でも、いいのです。巷での評価も高い(高かった?)ですので、やっぱりいいのです。



ベートーヴェン:交響曲第9番《合唱》/レナード・バーンスタイン、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団


■感性(右脳)で聴いていいのがバーンスタインだとすれば、左脳で聴いていいのはアバド(最新盤)です。これは賛否両論(否が多いかな)の演奏です。ベルリン・フィルの高度な演奏能力をフルに発揮しています。合唱がまたすばらしいです。

↓全集でしか手に入らないようです。第九に関しては音源はどちらも同じです。音のつくりは違っています。上のほう(なぜか画像が大きい)がすっきりしていて私は好きです。



ベートーヴェン:交響曲全集/アバド、ベルリン・フィル




ベートーヴェン:交響曲全集/クラウディオ・アバド、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団


■私の昔からのお気に入りを2つ。ショルティ(旧盤)とベーム(旧盤)。これらも、一般には評価が低いようです。いずれも第九を聴きなれた耳には新鮮味がなく、つまらないかもしれませんが、オーソドックスそのもので規範的、普遍的で末永く聴かれるべき演奏だと思います。



ベートーヴェン:交響曲第9番《合唱》/サー・ゲオルグ・ショルティ、シカゴ交響楽団




ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」/ベーム指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 他


■意外なところでムーティ。奇をてらうところがなく、穏当な表現。刺激はありませんが、フィラデルフィア管の合奏力がすばらしく、ムーティ特有の流れのよさがあります。声楽も高水準。
(残念ながら@TOWER.jpでは扱っていないようです)

■最後に私の最も好きな指揮者のカラヤン。数種類ありますが、合唱重視の方にはどれもお勧めできません。どれも悪名高いウィーン楽友協会合唱団だからです。私は合唱を聴きたいときはほかのを聴きますが、やっぱりカラヤンの演奏の魅力があるので、カラヤンのをよく聴きます。で、どれがいいかというと、どれもいいのです。それぞれ違ったよさがあります。

60年代のものは美声ぞろいの独唱が気に入っています。



ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」@カラヤン/BPO□ヤノヴィッツ(S)他


70年代のものは引き締まった筋肉質な演奏が魅力です。(これが一番好きかな)



ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」@カラヤン/BPO ウィーン楽友協会cho. トモワ=シントウ(S)バルツァ(A)シュライアー(T)ダム(Br)


80年代のものはオケの総合力に圧倒されます。声楽は一番ダメです。



ベートーヴェン:交響曲第9番《合唱》/ヘルベルト・フォンカラヤン、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団


来日公演のライヴは70年代のスタジオ録音盤とよく似ています。ライヴ特有の熱気があり、これが一番勧められます。でも、冒頭のカラヤンのメッセージ(貴重かもしれませんが、音楽のCDには不適)と、演奏後の絶叫混じりの拍手(非常に聞き苦しい)が余計。



カラヤン普門館ライヴ1979〜ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」


※画像が大きいものがありますが提供元(@TOWER.JP)の都合によるもので、他意はありません。
※@TOWER.JPにないものは、下記でも検索してみてください。
amazon.co.jp
HMV

また、次のようなものもあります。


posted by yahoon at 22:47| Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめCD