2013年08月07日

ダイクストラ&バイエルン放送合唱団のモーツァルト/大ミサ

■モーツァルトの大ミサは私の好きな合唱曲の一つです。20年くらい以前、合唱団に所属していましたが、仕事が忙しくて合唱団をやめようかなと思っていたときに練習していた曲で、「ホザンナ」の8部合唱によるフーガの最後が決まって、練習会場にその響きが広がったのを聞いて、「やっぱり辞められへんわ」となって、それからしばらく合唱団を続けることになった曲です。
■これまでの愛聴盤としては、カラヤン&ベルリン・フィル、レヴァイン&ウィーン・フィル、バーンスタイン&バイエルン放送管があります。いずれもモダーン・オーケストラの立派な演奏です。評判のいいガーディナーの盤は、「レクィエム」ともども、私の心には響いてきませんでした。
■今回取り上げたダイクストラ盤は、オケがミュンヘン室内管、合唱はダイクストラの手兵のバイエルン放送合唱団。非常にうまい合唱団です。オケが室内オケということもあり、全体になんとも清々しい演奏です。独唱もこの演奏に沿った歌唱です。ソプラノなんかはもう少し深みがあってもいいかなと思います。でも、そんなに深みを追及する曲でもないと思うので、問題はありません。
■HMVレビューには版について書かれており、この演奏は「完成ヴァージョン」を使用しているとのことです。まあ、私はこの曲に限らず、版については何の頓着もありません。というか、分かりません。ベートーヴェンの「英雄」第1楽章終わりのトランペットが欠落するほどの違和感は、このCDにはありませんでした。「クレド」が幾分賑やかに感じたくらいです。
■この曲のスタンダードとなりえる演奏ではないかと思います。たいへん気に入りました。

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ミサ曲ハ短調 ダイクストラ&バイエルン放送合唱団、ミュンヘン室内管弦楽団
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2012年04月27日

ティーレマン&ウィーン・フィルのベートーヴェン/交響曲全集

■昨年の新譜で、少々話題が古いですが、最近になってよく聴いています。
■昨年は後半になって注目すべきベト全が2セットリリースされました。一つはシャイー&ライプツィヒ・ゲヴァントハウスO、もう一つがこれ。
■前者はクセの強い演奏で、私にはまったく受け入れられませんでしたが、ライプツィヒ・ゲヴァントハウスOの音はたいへん魅力的でした。最近、増えすぎたCDを整理した際に売り払いました。
■ティーレマンのはどうかというと、これも今ひとつの感があり、処分しようかどうしようか迷いましたが、これもまた、ウィーン・フィルの音がとても魅力的なので、こちらはもうしばらく手元に置いておくことにしました。
■演奏のほうは、シャイーのようなクセの強いものではなく、どちらかといえば穏当なのですが、テンポの動きが気になります。「テンポを動かす」というよりは、「テンポが不安定」といった感じです。変なところで加速したり、繰返しでテンポが違ったり。また、アインザッツとかはあまり気にしていような感じも受けます。この演奏を一言で言うと「ゆるい演奏」ということになります。
■ただ、この「ゆるさ」がウィーン・フィルの音とマッチしているのか、なんとも言えない魅力を感じるのです。そして、結局、手放せなかった。。。録音技術の進歩によるところが大きいのでしょうが、ウィーン・フィルにとって前回のラトルや前々回のアバドは、細かい指示を出されたために、十分に魅力を発揮できなかったのではないかとも思えます。
■最近、このセットをよく聴くようになって、上記の「魅力」のほうが大きくなってきました。また、演奏も、やはりテンポが気になりますが、なかなかズシリとした聴き応えも感じるようになりました。もうしばらく聴き込んでみたいと思います。
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交響曲全集 ティーレマン&ウィーン・フィル(6CD)
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一応、紹介しておきます。
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交響曲全集、序曲集 シャイー&ゲヴァントハウス管弦楽団(5CD)
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2010年10月13日

CDショップでの新譜試聴

■今日は久しぶりに街に出たので、TOWERに寄って気になる新譜を試聴してきました。
■カラヤン&ベルリン・フィルのベートーヴェン交響曲。1977年の東京ライヴ。やはり結構いい音で録られていたみたいです。低音がずっしりと響いてきます。ヴァイオリンなどの高音は音がやせて聴こえます。演奏は立派なもの。スタジオ録音盤とは少し違った印象を受けます。ドイツのオーケストラの演奏!という感じ。各楽器の音も表情豊か。全体にスタジオ録音盤よりもゆったりしています。とくに序奏つきの曲の序奏部。スタジオ録音盤が「人工的」ということで嫌っていた人にも、これなら許してもらえそうです。やっぱり演奏後には間髪いれずに拍手。これが熱を帯びたものにも聴こえず、歓声もないので、何か無機的な印象。前回書き込んだ第7番冒頭のオーボエのミス。入りを間違えただけでなく、そのまま数小節吹き続けています。たまにはこんなこともあるんですね。
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■クイケン&ラ・プティット・バンドのバッハのブランデンブルク協奏曲。個別にこれがどうのということではありませんが、全体に雰囲気よく、間接音を絶妙に取り入れた録音も好感が持てます。演奏はとくに奇をてらうところもなく、今となっては穏当。
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■アリス=紗良・オットのチャイコフスキーのピアノ協奏曲。昨年末ごろに国内盤が大幅先行発売されていましたが、今回、輸入盤が発売されました。別のサイトで書かれてあったんですが、音質がぜんぜん違うとのこと。私も国内盤の演奏を聴いてイマイチと思っていましたが、録音のせいかも知れません。と思って輸入盤を試聴しましたが、だいたい、我が家の貧弱な装置で聴いた国内盤とそれよりはいいと思われるCDショップの装置で聴いた輸入盤を単純に比較することはできません。結果的に試聴では結構よく聞こえたのですが、もう一度国内盤を聴きなおしてみようと思います。
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■アーノンクール&ウィーン・フィルのブラームスのドイツ・レクィエム。私にとって今年の目玉!やっぱりいい演奏でした。合唱がすばらしい!アーノンクール&アルノルト・シェーンベルク合唱団の組み合わせの録音の中でも上位にくる出来だと思います。あまり緩急はなく、全体にゆったりとした演奏です。ハンプソンのバリトンはこれはこれでいいのですが、私にはもう少し深みがほしいところ。ソプラノ独唱は、、、そこの部分聴いてませんでした。これは絶対に買いです。けど、もうすぐ1000円ほど安い輸入盤が発売されるのでそれまで待ちます。
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2010年09月23日

カラヤン&ベルリン・フィルのベートーヴェン/第九(1977年東京ライヴ)

■いまさら、カラヤンの第九なんて、、、と思いつつも、やっぱり買ってしまいました。もちろん、第九も含めてカラヤンのベートーヴェンはいずれも好きです。しかし、第九はモノラル盤からステレオ盤、映像作品、すべてを所持しておりましたので、やっぱり「いまさらもういいや」という感じでした。
■しかし!!今度のは何が違うかといえば、合唱団です!!カラヤンの第九といえば1977年のジルベスターコンサートの映像作品を除けば、悪名高いウィーン楽友協会合唱団でした。なので、カラヤンの第九では常に合唱に不満がありました。
■今回のは日本で編成された合唱団です。かえってこのほうがいい演奏になりそう、、、という予感から購入に至ったしだいです。
■実際に聴いてみると、やっぱり、カラヤン&ベルリン・フィルの演奏はいつもどおり最強で、ようやくそれに見合う合唱の入った第九が聴けた!という感じです。
■ソリストはいつもの顔ぶれとは少し違っていますが、そつのない演奏。ソプラノ(ヘンドリックス)がリリックな感じで、私の好みには合いません。最後の全集でのペリーのよう。バス(ゾーティン)はこの頃の常連であるダムよりも深々した声で私の好み。60年代のベリーのよう。
■FM用のライヴ録音なので、スタジオ録音のようないい音は望めませんし、ライナーノートにはこのときの録音機材のトラブルのことについて書かれてあります。このトラブルによるマイナス面は私にはよく分かりません。トラブルがあってこの音質であれば、今回発売された他の曲ではさらにいい音質なのでしょうか?気になるところですが、第九のように合唱団が違うという理由もないので、いまさらもういいや。。。
■あと、ライヴなので細かな演奏の傷もあります。合唱団の男声がひっくり返る場面もあります。演奏後はやはり余韻を味わうまもなく拍手が入ります。しかし、先に発売されている1979年の「普門館ライヴicon」のような聞き苦しいものではありません。
■新たな感動はないにしても、これはなかなかいい掘り出し物です。
■なお、70年代の全集ではオケと合唱が別録りで合成されていると聞いていますが、もし、合唱のない状態での音源が残っていれば、優秀な合唱団で再度録りなおしして欲しいところです。
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交響曲第9番『合唱』 カラヤン&ベルリン・フィル(1977東京 ステレオ)
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※ライナーノートには第7番冒頭でオーボエ奏者が入りを間違えたミスがあることが書かれてあります。購入を考えている人はそのつもりで。
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2009年10月23日

パッパーノ&聖チェチーリアのヴェルディ/レクィエム


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レクィエム パッパーノ&聖チェチーリア国立音楽院管、ハルテロス、ヴィラゾン、他(2CD)(デジパック限定盤)
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■パッパーノはヴェルディのレクィエムを実演ではあちこちで取り上げていたようですが、このたび音楽監督を務めるサンタ・チェチーリアのオーケストラ、合唱団を率いてのライヴ録音が登場しました。ライヴといっても何日かの演奏会のいいとこ取り(ゲネプロも含めて?)の編集ものです。拍手や会場ノイズはありません。
■全体の印象としては少しこじんまりとした感じで、これまで出ている同曲の「名盤」といわれるものと比較すると何かあと一息足りないというか、一皮剥けていないというか、格が違うというか。。。
■でも、どこがどうというのはありません。強いて言うならオケの力量が世界トップクラスに比べて劣るかなというくらいでしょうか。といってもこのオケ、イタリアのオケということもあってかなり有機的に歌っていて、雰囲気はいいです。合唱もスカラ座に似た力強さがあります。独唱もやっぱり往年のトップスターよりもスケール感はありませんが、粒がそろっていて、いいアンサンブルを聴かせてくれます。男声陣がよく、とくにヴィラゾンのテノールが光っています。パーぺのバスは耳を凝らして聴くと、細かいところの詰めがやや曖昧な気がします。
■パッパーノの指揮は、軽快できびきびしたもので、この長大な曲を聴きやすくしています。弱音部でテンポを下げ、強奏部でテンポを上げるのはイタリア人指揮者の特性でしょうか?でもムーティほど激しくはありません。大見得を切ることなく、適度に抑制のきいた表現でまとめています(これが上記の全体の印象の原因か?)。全体にオペラティックな雰囲気を作り出しています。
■私が好きなのはアバド&スカラ座盤iconカラヤン&ウィーン・フィル盤iconアーノンクール&ウィーン・フィル盤iconですが、アバド盤では独唱アルトの声質が私好みでないし、カラヤン盤ではトランペットが非力で、「ディエス・イレ」で息切れを起こしています。そういうことを考えると、当盤は全体にそつなくまとまっていると思います。アーノンクール盤は完璧です。ただ演奏の方向性がまったく違います。
■というわけで、じつは今後残りうる名盤になるのかもしれません。

※今回からリンク先を@TOWER.JPではなくHMVにしています。
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2009年08月10日

ラトル&ベルリン・フィルのブラームス/交響曲全集




ブラームス: 交響曲全集 / サイモン・ラトル, ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 [HQCD+DVD]

■ラトルはブラームスを比較的得意のレパートリーとしているようで、これまでには「ドイツ・レクィエム」、ピアノ協奏曲第1番(ピアノ:ツィメルマン)を録音しており、いずれもすばらしい演奏で、私のお気に入りのCDとなっています。そして、このたび、ようやく交響曲全集の録音が出てきました。
■ベルリン・フィルとのブラームスの交響曲ということで、偉大な先人たちとの比較は避けられないところですが、ここに聴かれる演奏は何の気負いも力みもなく、楽団員と共同でブラームスの作品に真摯に向かい合っているといった印象を受けます。
■アクセントを強調したり、ある部分では強いレガートで弾いて見せたり。これまでの録音で聴かれたようなラトル特有のメリハリのある演奏が聴かれます。また、所々で急に音を弱めて聴き手をはっとさせる部分がありますが、実演では効果的でしょうが、繰返し聴かれる録音ではいかがのものでしょう。といっても、演奏全体の評価を左右するほどのことではありませんが。
■カラヤンの「質実剛健な演奏」、アバドの「透明感があり歌心にみちた演奏」に対して、ラトルの演奏は「しなやかな演奏」と特徴付けられます。もちろん、どれがいいとかいったレベルははるかに超越しており、聴く人の好み、そのときの気分で聴き分けたらいいでしょう。
■ただ、録音(音質)については最新録音である本盤が音の情報量、解像度等、何をとっても圧倒的にすばらしいです。ちょっとどぎつめの音に聴こえるかもしれませんが、これはベルリン・フィル特有の音です。この辺は昔も今もあまり変わってないような気がします。そして、上にいろいろと書きましたが、結局はいずれも「ベルリン・フィルのブラームスを聴いた」という印象が強く残ります。
■なお、このCDには交響曲のみが収録されており、全集でよくある序曲や変奏曲とのカップリングはされていません。聴き手としてはいろいろ収録されているほうがありがたいのですが、交響曲にだけ集中しているという姿勢が伝わってくると好意的に受け止めます。
■また、日本盤のみ、4つの交響曲の実演のDVDが付いています。音は強奏でダイナミックレンジの頭打ちが感じられますが、音はCDで堪能できますので、ここではお互い信頼しあっている様子が伺える指揮者とオーケストラの好ましい情景や、見栄えのするオーケストラの演奏ぶりが楽しめます。
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2009年05月28日

ケーゲルのベートーヴェン/ミサ・ソレムニス




Beethoven: Missa Solemnis / Herbert Kegel, Rundfunk Sinfonieorchester Leipzig

■久しぶりの投稿となります。以前、旧東ドイツの合唱団が好きだと書き込みましたが、このたび、ライプツィヒ放送合唱団のCDが出ました。奇才といわれるケーゲルの指揮です。1987年のライヴ録音です。
■全体にゆったりと聴ける演奏で、さすがに合唱がきれいです。面白いのは、1曲目(キリエ)、2曲目(グローリア)でここはというときのアクセントに小太鼓を用いていることです。ミサ曲に小太鼓とはかなり異質ですね。(当然、元の楽譜には書かれていません。)
■また、舞台上の配置(というか録音の左右のバランス)が逆転しており、最後のアニュス・デイで本来の配置に戻ります。聴き流すには何の支障もありませんが、気になるといえば気になります。
■部分的にはアンサンブルの乱れや録音バランスの不安定化など、ライヴ演奏、放送用録音であることによるキズがありますが、総じて、好感の持てる美しい演奏といえるでしょう。この曲の代表的な演奏、圧倒的な名演とまではいえません(小太鼓使ってるし)。ちなみに、演奏終了後の拍手入り。演奏中の客席ノイズもあります。

■たしか1980年前後にライプツィヒ放送響と合唱団が来日したときに第九とミサ・ソレを演奏したように記憶しております。このときの演奏なかなかよかったと思いますので、録音が残っていればぜひCD化していただきたいと希望します。NHKさん、よろしく。
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2009年01月21日

ドゥダメルのチャイコフスキー/交響曲第5番




チャイコフスキー:交響曲第5番/グスターボ・ドゥダメル、シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラ


■ドゥダメルとベネズエラ・シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ。ベートーヴェンが出たときは、イマイチな感じでしたが、マーラーの5番ではまずまずと思い、今回のチャイコフスキーでは感心させられてしまいました。
■ゆったりとして情感豊かな演奏です。このアプローチ、曲にマッチしていると思います。ロシアでもヨーロッパでもない南米勢の演奏ですが、ブランドを気にしなければ第一に推薦できる演奏です。すばらしい。欲を言うと弦(とくに低弦)の分厚さが欲しいところです。
■ライヴ録音ですが、CD用に編集されているようで、キズが少なく終演後の拍手もありません。会場ノイズが少しあります。録音は最良とは言えず、音の分離が少し悪いように感じます。通常の鑑賞には何の問題もありません。
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2009年01月07日

ムターのメンデルスゾーン、レーピンのブラームス

■昨年末にヴァイオリン協奏曲の注目盤が2つリリースされました。
■ムターのメンデルスゾーンはカラヤンとの名盤がありますが、表現は深みを増しており、ムター ファンにとっては必聴の名演といえましょう。ただ、マズア指揮のライプツィヒ・ゲヴァントハウス管の表現が穏当に過ぎ、大変物足りなく感じます。全体的な仕上がりではやはりカラヤンとのほうがいいように思います。また、協奏曲の後に収録されている室内楽は演奏は別として、曲による音場の造りに一貫性がなく、新譜にしては寄せ集め的な印象を受けます。



Mendelssohn: Violin Concerto Op.64, Piano Trio Op.49, Violin Sonata F major / Anne-Sophie Mutter, Kurt Masur, LGO, etc

■レーピンのブラームスはスケール感はあまり感じられませんが堂々としていて充実した演奏だと思います。カップリングの二重協奏曲では私の好きなモルク(チェロ)との共演です。ここでのモルクも期待していたよりこじんまりとした演奏で少し物足りなさが残ります。こちらのCDもライプツィヒ・ゲヴァントハウス管です。指揮はシャイー。ここではオケの音が短く切られ気味でややせかせかした印象です。音の出し方も繊細さに欠けるきらいがあるように感じます。録音もややケバケバした感じです。



ブラームス:ヴァイオリン協奏曲&二重協奏曲/ワディム・レーピン、リッカルド・シャイー、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

■上記のようにいずれも私の第一印象はあまりいいものではありまあせんでしたが、それはソリストよりもオケ(指揮?)によるものです。協奏曲ではやはり、ソリストとオケが互角に渡り合えるようなものではないと、片方が優れていても全体の印象がいまひとつになってしまいます。
■いずれも水準以上の演奏には違いないことを付け加えておきます。先日の書き込みにも通じますが、多くの名盤が存在するなかで新しい録音を出すことの難しさを感じます。
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2008年10月29日

祝!A.シフ、ベートーヴェン全集完結!!

■半年に1枚のペースで、おおむね番号順でリリースされてきたアンドラーシュ・シフのベートーヴェン/ピアノ・ソナタ全集が完結しました。



Beethoven: The Piano Sonatas Vol.7 -No.27-29 / Andras Schiff




Beethoven: The Piano Sonatas Vol.8 -No.30-32 / Andras Schiff

■このシリーズは、A.シフの考え抜かれた極めて客観的な表現と、ライヴとは思えない完成度の高い演奏、優れた音質が特徴でした。当然、今回も大きな期待を持って聴きましたが、やはりこれまでと同様なすばらしい仕上がりとなっています。意外にちょっと荒っぽいなと感じるところもありましたが。
■このシリーズ、Vol.8までとなっていますが、そのうちの2つは2枚組でしたので、全部で11枚となります。大抵の「ベト全」は10枚組、私の愛聴のバレンボイムDG盤で9枚組ですので、ちょっと枚数が多い。よくありがちなのは再編集して枚数を少なくしてBOXセットで大幅プライスダウン!!さて、この全集はどうでしょうか?
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2008年10月28日

カラヤン・メモリアル・コンサート2008(DVD)

■今年はカラヤン生誕100年ということで、膨大な数のカラヤンのCDが再発売やライブ音源からのCD化がなされております。それとは別に、これは今年の1月に行われたカラヤン生誕100年を記念するメモリアルコンサートのDVDです。アーティストはいずれもカラヤンと深く関係があった小澤、ムターです。これも一応、カラヤン関連商品の1つでしょう。
■曲目はベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲とチャイコフスキーの「悲愴」。いずれもすばらしい演奏。ムターのヴァイオリンは個性的ではありますが、少し前に感じた自由奔放さは影をひそめ、より作品を尊重した演奏になっているように思いました。「悲愴」も最近の小澤らしく、あまり強い意志は感じられませんが、持ち前の高い集中力でベルリン・フィルの力を引き出したもの。とはいえ、潜在能力までは引き出せていない様子です。


■小澤征爾は1980年代終盤にベルリン・フィルとチャイコフスキーの第4番、第5番を録音しており、とくに第4番は小澤の個性とベルリン・フィルの底力がちょうどいい具合に融合した個性的ではありますが私のお気に入りの演奏でした。この機会に、じっくりと「悲愴」のスタジオ録音を行ってほしいと切に願うものであります。ちなみに、小澤は1980年代にボストン響と「悲愴」を録音しております。大変美しい演奏ですが、それだけです。何かこじんまりとしています。


■ムターのほうも、ベートーヴェンの協奏曲は、カラヤンとの名録音があり、その後2000年くらいにマズアの指揮でニューヨーク・フィルハーモニックと録音しています。ニューヨークでの演奏で基本的な形が出来上がっているようですが、表現がさらにシャープになったように感じます。ぜひ、この機会にCD録音してもらいたいものです。


■ちなみに、私はチューバはほっぺたを膨らませて吹くものと思っていましたが、今回のDVDを見て考えを改めました。このチューバ奏者、ホントに吹いているの?(吹いているに決まっている!)
posted by yahoon at 00:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 新譜の感想

2008年08月23日

ラトル、小澤の「幻想交響曲」、リサ・バティアシヴィリのベートーヴェン

■仕事の打合せの帰りに梅田に寄ったので、いつものとおりタワレコへ。今日も買うのではなく偵察(=試聴)。
■お目当てはラトルの「幻想交響曲」。ベルリン・フィルハーモニーのぼや騒ぎの影響で録音会場がイエス・キリスト教会になったとのこと。イエス・キリスト教会は1960年代〜1970年代初めにカラヤンが多くの録音を行ったところで、音響がいいために現在でもよく録音が行われています。そういえばバレンボイムもベルリン・フィルとの「幻想交響曲」をそこで行いました。録音会場の影響かどうかわかりませんが、ラトルの「幻想交響曲」、とても音がいい。左右、奥行きともに大きな広がりと美しい残響。ラトルは煽るような表現を極力抑制しているようで、金管も控えめで、遠くのほうで余裕をもって鳴らしているようですが、手前の分厚い弦の上に十分に響いてきます。ラトルらしく随所に考え抜いた“粋”な表現がちりばめられたユニークな演奏。おすすめ!



Berlioz: Symphonie Fantastique, Scene Lyrique ''La Mort de Cleopatre'' / Simon Rattle, BPO, Susan Graham


■「幻想交響曲」といえば少し前に小澤征爾がサイトウキネンとライブ録音したのが出ています。こちらは作品に真正面から体当たりしたような演奏。脇目も振らずのあまりの真摯さに聴き手もちょっと“引く”かも。第5楽章の終結部は一気にテンポを速めての猛進撃。録音のダイナミックレンジは振り切れて飽和状態。でも、ライブらしい熱気が伝わり、決してマイナス要素にはなりません。演奏後の拍手入り。



ベルリオーズ:幻想交響曲、他/小澤征爾、サイトウ・キネン・オーケストラ


■ちなみに、私は「幻想交響曲」の第4楽章は繰り返しを行った演奏のほうが好きです。ラトルは繰り返していますが、小澤は繰り返しなし。
■ほかにも目ぼしいのはないかと聴いてみたのがリサ・バティアシヴィリ(ヴァイオリン)のベートーヴェンの協奏曲。まったくノーマークのCDでしたが、聴いてみると「幻想交響曲」の余韻を一気に吹き飛ばすほどの衝撃!すばらしい。奇をてらうことのないストレートで非常に伸びやかな表現。ヴァイオリンが鮮明に聴こえるややオンマイク気味の録音も好印象。あくまでヴァイオリンが主役という仕上がりですが、オケ(ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン)もなかなかの好演。まるでP.ヤルヴィが指揮しているような切込みの鋭い鮮烈な演奏。革張りのティンパニの音が心地よい。私の同曲のコレクションに取り入れたいCDですが、カップリングがどうも。。。頭の柔軟性の乏しい私には受け入れられません。



Beethoven: Violin Concerto; Tsintsadze: 6 Miniatures / Lisa Batiashvili, Deutsche Kammerphilharmonie Bremen, Georgian Chamber Orchestra
posted by yahoon at 12:04| Comment(0) | 新譜の感想

2008年08月10日

ブラ4聴き比べ

■昨日は(もう日付が変わったので正確には一昨日)ヨドバシの前にタワーレコードに行っていろいろ試聴してきました(デジタル一眼買うために大量にCDを売り払ったような状況なので新しいのを購入するところではありません)。で、ブラ4(ブラームスの交響曲第4番)の新譜が3種類試聴できました。
■まずは往年の巨匠指揮者ヨッフムによるもの。シュターツカペレドレスデンとの1979年のライヴ。出だしは非常にゆっくりで、スケールが大きく、「さすが!」と思いましたが、少し進むとテンポは揺らすし、非常に熱い演奏が繰り広げられました。そして、第4楽章は頭から強奏で入るし、思わず吹き出してしまうほどの熱血ぶりでした。そしてこの録音ではオケの音色(とくに木管)が非常に魅力的でした。お金があれば「買い」です。このCDは同じ演奏会のピアノ協奏曲第2番(ブラームス)との2枚組。会場ノイズが比較的大きめで、左側によく咳をする人がいます。そして演奏後の拍手入り。



Brahms: Piano Concerto No.2 Op.83, Symphony No.4 Op.98 / Eugen Jochum, Staatskapelle Dresden, Michel Beroff

■熱い演奏といえば、「炎の指揮者」コバケンこと小林研一郎がいます。チェコ・フィルとのスタジオ録音がリリースされています。私はかつてアマチュア合唱団に所属しており、コバケンとの共演が多かったのですが、練習のときに「君ら、こういう風に感情を込めて歌いなさい」と急にピアノを弾き始めたのがブラ4第1楽章冒頭部でした。そのときの印象が強烈に残っていたので、期待して聴きました。冒頭はあの時と同じく感情のこもった表現(「熱い」というよりは「繊細」)でした。ただ、そのあとが予想したほど盛り上がることもなく、こじんまりした演奏のように思いました(ヨッフムの後だし)。それでも第4楽章ではだんだんと熱がこもってきてライヴ的な演奏となっていました(うなり声と足踏み音が激しかった)。



ブラームス:交響曲第4番/小林研一郎、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団

■最後はドホナーニ指揮のフィルハーモニア管。2007年のライヴ。最初から淡々とした演奏で前の2枚を聴いた後ではスカみたいでしたが、これがオーソドックスというもの。けどやっぱり何か物足りない。こちらはライヴですが会場ノイズが少なく静かに聴けました(コバケンのよりも!?)。演奏後の拍手入り。



Brahms: Symphonies No.2, No.4 / Christoph von Dohnanyi, Philharmonia Orchestra

■余談ですが、高校のときに友達が「これいいだろう」とニヤニヤしながら私の家にLPを持ってきて聴かせてもらったのがベーム指揮のウィーン・フィルのブラ4です。そのときの印象が強く、今でもお気に入りの演奏のひとつです。最後に紹介しておきます。



ブラームス:交響曲第3番、第4番/ベーム指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

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2008年07月16日

SHM-CDによるカラヤン/ベートーヴェン交響曲全集

■私は機会あるごとに「カラヤンのベートーヴェンは1970年代のものがいい」と述べています。1980年代に録音された彼の最後の全集は、ライヴ的な演奏で縦の線が甘くやや流れ気味なのが気になります。また、この録音当時、カラヤンとベルリン・フィルは例のザビーネ・マイヤー入団問題でギスギスしていました。同時期の映像作品では何曲かはザビーネ・マイヤーが吹いています。CD録音ではどうなんでしょう?その影響かどうか、どことなく演奏もギスギスした感じで、時折、その雰囲気を吹き飛ばすためか、カラヤンには珍しく思いつき的な“タメ”をとったり、音を引き伸ばしたりしています。
■しかし、以上のことはとても些細なことで、私がカラヤンに人一倍大きな期待を寄せていたために感じたことです。一番問題なのは音質です。デジタル録音で、詰め込まれた情報の多さは感じ取れますが、音に潤いがなく、演奏以上にギスギスした音がします。
■このたび、カラヤンの録音の多くが新世代のCDとして登場したSHM-CDで再発売されています。宣伝では目覚しい音質の向上があるとのことなので、このベートーヴェンの交響曲全集を聴いてみました。「そもそもデジタルなんだから、素材を変えただけで音質が向上するものなんだろうか?」と半信半疑でしたが、初版と聴き比べてみると確かに左右の広がりや奥行き感が増しています。そして、まれに初版では聞き取れなかったカラヤンのうなり声も明瞭に聞こえます。「これはたいしたものだ。。。だが待てよ。。。これはOIBPによるリマスタリングが施されている。。。」ということで、OIBPリマスタリングされた「英雄」と第九を所持していたので、聴き比べてみました。このOIBPリマスタリングされたCDはあまり気をつけて聴き比べたことがなかったのでこれまで気づいていませんでしたが、上記の音質向上はOIBPリマスタリングによるものだったのです。
■結局、SHM-CDによる音質向上は私の耳では聞き取れませんでした。そして、OIBPリマスタリングによる音質向上も、この“ベト全”の印象を変えるものでもありませんでした。



ベートーヴェン:交響曲全集/ヘルベルト・フォン・カラヤン、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 [SHM-CD]<初回生産限定盤>


■この“ベト全”のパッケージが変わっているので写真で紹介します。
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ディスクは薄いプラスチックのトレイに1枚ずつ収められ、トレイの背(というか上部)が粘着フィルムで綴じられています。
posted by yahoon at 16:54| Comment(0) | 新譜の感想

2008年07月14日

差し換え

■20世紀最大の指揮者カラヤンは、同じ曲を何度も繰返し録音したことで有名ですね。それは解釈自体の変化というよりも、録音技術の進歩に合わせるような形で行われました。カラヤンの後ベルリン・フィルを引き継いだアバドに関しては、録音にあまり脈絡がなく、思いつきで録音しているように思えてなりません。とくに協奏曲で顕著だと思うのですが、これはソリストとの関係もあるので、アバドだけの問題ではないのでしょうけど。。。たとえば、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲。1995年5月に行われた演奏会のライヴ録音が2種類あります。1つはヴェンゲーロフの、もう1つは五嶋みどりのソロ。確かにソリストによる違いはありますが、全体としての印象はほとんど同じです。ここまで顕著ではないにしても、あまり時期を置かずに再録音を行っているものがいくつかあります。
■で、最近、ベートーヴェンの交響曲全集が新たに発売されました。これは2001年2月にローマでライブ録音されたものです。アバドはこれに先立つ1999年〜2000年にベルリンで全集録音(これもライブ?)したものがあり、2000年にすでに全集として発売されていました。それから1年ほど後の録音。。。宣伝文句では「アバドが自身の解釈中ベストと判断したもの」とあります。



ベートーヴェン:交響曲全集/クラウディオ・アバド、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団


■“旧盤”はたいへん密度の高い演奏なのですが、当時、やたらと速く、高純度のアルコールのようなさらさらっとした演奏という印象でした。今聴きなおすと、速さはそれほど気にならなくなり、適度にパンチの効いた芯のある演奏と感じます。“新盤”はというと、基本的な解釈はほとんど変わっていないように感じますが、こちらのほうがライブ的な自然さや、微妙な表情付けがあります。録音は“旧盤”のほうが当初からCDを目的としていたため、広がり・奥行き感のある抜けのよい優秀なもので、残響も多く取り入れています。“新盤”も悪くはありませんが、もともとはDVD用に録られていたものをCD用にリマスタリングしたもので、“旧盤”に比べて広がり感に乏しく、低音やアクセントに少々“どぎつさ”が感じられます。
■“新盤”の印象を簡単に言うと、たとえば「英雄」の冒頭の2つの和音は“旧盤”よりも覇気を感じますが、第4楽章のコーダでのホルンはなにかモコモコとすっきりしないように聴こえる、といった具合です。このようなわずかな“違い”はあっても、新旧の演奏についての“優劣”はほとんどありません。ただ、「田園」第5楽章後半では“新盤”のほうが“旧盤”を含め、今まで聴いたどの演奏よりも高揚感があり、たいへん気に入りました。演奏時間は“新盤”のほうが全体にわずかに長くなっています。
■アバドの意向で、今後“旧盤”は生産中止になるそうです。じつは第九に関しては“新盤”でもローマでの録音ではなく“旧盤”と同一録音を採用しており、“ベルリン盤”に対する“ローマ盤”というのではなく、あくまでも自身にとっての“ベスト盤”を目指したようです。つまり、“旧盤”=“暫定盤”で、“新盤”=“差し換え盤”なのです。セコイ話ですが、本来なら“旧盤”と無償交換すべきだという思いで、2種類とも買った身としては少々憤慨しております。
■芸術家の身勝手なのでしょうが、よく言えば“純粋”なのでしょう。我々の仕事で“差し換え”があっても、それを商売にはできません。当然無償交換です。そのために工期が遅れでもすれば逆にペナルティが科せられます。芸術家は気楽でいいよなー。。。私も芸術家になればよかった。。。無理!!!

“暫定盤”はこちら。お早めに。。。
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ベートーヴェン:交響曲全集/クラウディオ・アバド、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
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2008年06月18日

カラヤン・ラスト・コンサート1988

■今年は20世紀を代表する指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤン生誕100周年であります。ということでいろいろとCDが発売されていますが、その中でも要注目なのが、最後の来日となった1988年の公演のうち、東京の3公演すべてのプログラムを収めたものです。各公演をそれぞれCD1枚に収めた3枚シリーズ(おのおの分売)です。1枚2,800円という、現在にしては高額な価格で、その割には3枚とも同じ白黒写真のジャケット、紙質も内容も薄っぺらな解説という、買い手を舐めた企画でもあります。(それでも飛びついてしまう私。。。)


■1988年の来日公演では、私は初日に当たる大阪公演に行きました。チケット購入のために徹夜で並んだのですが、いい席が空いておらず、舞台後方の座席でした。私の後方に並んでいた知り合いは中央通路の補助席で、音響的にははるかにそのほうがよかったのですが、プレイガイドの人はそんな席が空いているとは教えてくれませんでした。また、ある人の話では別の小さなプレイガイドにダメもとで当日の朝に行くと、すんなりと比較的いい席が手に入ったということでした。そんなことがあったので、コンサート前からずっと何か煮え切らない思いがありました。実際、天下のベルリン・フィルでも舞台後方の席では今ひとつ音楽にのめり込むことができませんでした。アンサンブルも乱れていたし。また、このときのカラヤンは風邪気味で体調がよくないようで、演奏中、しきりに鼻を手でぬぐっていました(正面なのでよく見えた)。また、演奏後、舞台袖に引っ込む体力がなく、ヴァイオリン群の途中で立ち止まり、そこから拍手に応えるために指揮台のほうへ引き返していました。
■上記のような具合で、このときの公演はあまりいい印象はありませんでした。その来日時のCDが発売されると聞いても、何の期待もなく、購入も考えていませんでした。けど、やっぱりカラヤンのファン。じっとしていられず。。。いずれも発売日に購入。。。
■演奏は最晩年のカラヤンの衰えを感じさせられます。その中でもモーツァルトの2曲の交響曲は生き生きとした自然な流れでなかなかの好演だと思います。他は高齢指揮者によくありがちなテンポが遅くなる症状が、カラヤンにも明確に見られます。「最晩年に到達した新たな境地・・・」と評す方もいらっしゃいますが、それまでのカラヤンの演奏傾向からすると明らかに彼が向かっていた方向とは違うように思います。全体に鈍重。ただ、ブラームスは曲に合っているのか、これはこれで名演ではないかと思います。カラヤンのではなくベルリン・フィルの。「悲愴」はひょっとしたらカラヤンもこういう演奏をしてみたかったのかも(粋がっていた江戸っ子が死ぬ間際に「一度はそばをつゆにどっぷりとつけて食いたかったなぁー」とつぶやくように・・・?)。しかし、ベルリン・フィルも全体にアンサンブルが雑ですね。音も発散気味。すごい爆発力を持っていますから、聴き手はねじ伏せられてしまうのですが。。。野球のピッチャーにたとえると、以前は正確無比なコントロールとスピードを両立していたのが、このときはコントロールを失ってしまった状態。それでも持ち前の剛速球で打者を圧倒するという具合。
■また、これらのCD、録音がいいですね。数値ではなく、雰囲気があります。会場のノイズはほとんどありません(気になりません)。CDによって音の差はあります。
■このCDのコンセプトからしても、収録されている曲の代表的な演奏というのではなく、偉大な指揮者の記録ということで、非常に高い価値があると思います。上記のように評した私もじつはすでに何度も繰り返し聴いております。やっぱりカラヤンのファンですから。。。

PS
このCDでは各曲のはじめと終わりの拍手も収録されています。また、実演では「展覧会の絵」の冒頭でトランペットが派手にはずしていたらしいのですが、修正されています。


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2007年06月24日

久しぶりのオペラ鑑賞・・・感動!!

■久しぶりのオペラ鑑賞、と言ってもDVD。以前大量のLDを処分してからは映像メディア(以後はDVD)を新しく購入することが少なくなりましたが、久々に食指をそそるものが出たので発売日(6/22)に購入。昨日夜、家族が寝静まってからゆっくりと鑑賞しました。
■そのDVDは1980年のウィーン国立歌劇場初の大規模な来日引越し公演、20世紀を代表する巨匠指揮者カール・ベームの「フィガロの結婚」です。歌手陣は当時望み得るベストメンバーです。そのためちょっと年齢層が高めではありますが、そんなことどうでもいいくらいとにかくすばらしい!!(ちなみに合唱団員も年齢層が高い!)
■この公演があったとき、私はたしか中3。当時モノラルのラジカセしか持っていませんでしたが、FM生中継をエアチェック。そのあとのTV放送では初めて観るオペラに感動!!高校に上がってミニコンポを買ってもらったあとはFM再放送をステレオで再録音。何度も何度も聴き込みました。
■舞台の物音や大きめに収録されているプロンプターの声など、耳に焼き付いていました。久しぶりにこの公演を映像付きで鑑賞でき、当時の感動が再びよみがえりました。
■その後のウィーン国立歌劇場の来日公演やメトロポリタンの来日公演など、結構、「フィガロの結婚」の実演にも接してきましたが、1980年のウィーン国立歌劇場来日公演以上のものはありません。
■このDVDは世界的にも貴重な芸術遺産になることと確信します!!ぜひ!

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2007年04月04日

ショルティのベートーヴェン

■年度末の忙しさが少し和らいだところで、新しいCDを物色。「20世紀の巨匠〜サー・ゲオルグ・ショルティの芸術」の中からベートーヴェンの第九とミサ・ソレムニス。第九はLP盤以来。「ミサソレ」は初めて。
■いずれも骨太の堂々たる名演。交響曲は後にデジタル録音でも全集を完成させていますが、男性的力強さ、集中度の高さにおいて、この旧盤が断然GOOD。実は、私のベートーヴェンの交響曲はショルティの演奏から始まりました。中学生のとき、景品でもらったラジカセ(モノラル!)でクラシック音楽を聴き始めたのですが、最初に買ったカセットテープがショルティの「運命」と「田園」。この演奏でとくに「田園」が好きになりました。その後、実に様々な「田園」を聴いてきましたが、ショルティのが一番ではないかと思っています。ただし、カセットテープ以来、その演奏を聴いていませんので、記憶が乏しいのですが。
■第九は高校生のときにLPを購入。当時はカラヤンのに次いで好きな演奏でした。合唱がとくに気に入っていました。それと第2楽章の反復。以前は楽譜どおりの反復を省略することが多かったのですが、ショルティは原典主義の第一人者。この第2楽章の反復が新鮮でした。(実演では当時、毎年年末に聴きに行っていた朝比奈隆の第九がこの反復を行っていました。)
■この「ミサソレ」は初めて聴きますが、なんと輝かしく力強い演奏でしょう。健全で明るい光に照らされたような演奏(???)。ポップ(ソプラノ)が圧倒的にすばらしい歌唱を聴かせてくれます。はじめのうちは傑出しすぎていてちょっと浮いたような歌唱でしたが、だんだんと馴染んでいきます。テナーはちょっと非力。
■この「ミサソレ」のCDには少し気になることがあります。2枚目のトラック4以降、つまり第5曲「アニュス・デイ」で、左右の音が反転します。これは従来からそうなっていたのでしょうか?それとも今回のシリーズのCDに限ったことでしょうか?あるいは不良品?それともこういう演出?ヘッドホンで聴くときにはヘッドホンを左右逆に装着しなおせば済みますが、スピーカーで聴くときはスピーカーを左右入れ替えるか、コードを付け替えなければ!!(←別にそこまでしなくても鑑賞には耐えられます。)

20世紀の巨匠〜サー・ゲオルグ・ショルティの芸術






(↑ヴェルディは入っていない)
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2006年10月24日

秋なのに

■秋はオペラの季節。しかし、早寝をすると聴く時間がありません。そこで、もっぱら1枚もののCD鑑賞。最近出たティーレマン(指揮)のモツレク(=モーツァルト作曲の「レクィエム」)たいへんGOODです。そこでティーレマンのをと「カルミナ・ブラーナ」も購入。こちらもなかなかGOOD。夏前に買った「パルジファル」もすばらしかった。ということで、しばらくはティーレマンに注目!
■そういえば今年のバイロイト音楽祭ではティーレマンが「指環」を。ライヴ録音のCDが出るのでしょうね。初版は高そう。でもすごく興味あります。CD買うの高いのでラジカセでも買って年末のNHK FMを録音という手もある。けど、そういうの苦手。私、マメでないので。。。

※ちなみに「指環」(=ワーグナー作曲の舞台祭典劇「ニーベルングの指環」)は、4つの楽劇からなっていて、CDにすると大体14枚程度になる超大作です。CDが発売されれば30,000円くらいか?

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2006年08月26日

スッキリしないのは・・・

■冥王星がハズされて惑星が8個になってスッキリしたところですが・・・
■あっ、スッキリしないのが!!
■最近リリースされた、現在最高の組み合わせ、サー・サイモン・ラトル指揮するベルリン・フィル演奏の「惑星」のCD。2枚組みの1枚目が有名なホルスト作曲の組曲「惑星」に指揮者との親交もあるというコリン・マシューズ作曲の「冥王星」を加えたもの。2枚目が小惑星「セレス」をはじめとした、宇宙に関係のある作品4曲。
■せっかく、ホルストの「惑星」のあとに「冥王星」を付け足したのに・・・国際天文学連合(IAU)の発表が数ヶ月早ければ、このCD、1枚目にホルストの「惑星」、2枚目に宇宙に関連する作品5曲となったであろうに。


■ところで、このCD、ホルストの「惑星」に関してはなかなかの名演。指揮者の豊かな音楽性、オーケストラの名人芸、聴いていて深い感動を覚えます。録音も優秀です。ぜひ。
posted by yahoon at 00:59| Comment(0) | 新譜の感想